過日、師匠の訃報が届いた。
カミさんにひとつ
私にもひとつ。
カミさんの方は、
職場での上司だったSさん。
「新卒で入った時から、ずっとだから
師匠だよね」
私の方は、I先生。
先生と言っても、学校の担任だったとか
直接授業を受けたとかではなく。
他人が聞けば笑うかもしれないが
ラジオ体操の先生、師匠だった。
I先生は宮田村に住んではいたが、
宮田の小学校ではなく、別の学校に赴任していた。
でも、夏休み
ラジオ体操の季節になると
先生は現れる。
当時、小学生だった私が
通っていた学校の
早朝のグラウンドに。
ラジオ体操の第1、第2を
『・・・ここは手先までしっかり伸ばして、
ココの筋が伸びてるかっ、痛いくらいに・・・
小さくねじって。大きく回す!
・・・かかとを上げる!下ろす!・・・』
などと
元気いっぱい
マイク片手に解説しながら
一通りラジオ体操をおさらいするのだ。
これが夏休み初日の
ラジオ体操の始まりだ。
そして、解説を交えた第1、第2の体操が終わると、
『さあ、それでは始めから
通し(とおし)でやってみましょう。
お願いします!』
ラジオ体操のレコードがけをリクエストするのだった。
《私のトコではリアルタイムのラジオでなく、
ラジオ体操のレコードをかけていた。
(もちろんアナログレコード。言うまでもないが、A面が第1。B面が第2)
レコードかけと皆の前に立って体操するのは、
その日の当番が担当するのが基本》
私たちは子供ながらに
先生とはいえ、大の大人が
大真面目にラジオ体操をする様をみて
くすくす笑っていた。あの頃は。
でも、どうだ。
そのおかげで、今でもしっかり
体操が身についてる。
やっぱりI先生は
私の師匠だ。
ラジオ体操マスターだ。
だから、親になった今でも
子供たちとラジオ体操をしても
ぴっちり、しっかりできる。
第1から第2まで。
最初から終りまで。
片足ずつのもも上げまで、完全マスターしている。
だから、
子供たちのラジオ体操を“踊る”姿をみると
残念に思う。
“踊る”のではなく、“体操をする”になって欲しい。
大真面目に取り組めるものがあることは、
素晴らしい。
ありがとうございました。
合掌。
posted by ショウノジ at 08:43| 長野 ☀|
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